今回も記事を読んでいただいてありがとうございます。
口臭について調べていると舌苔という文字を見かけることが多いかと思います。
普段生きていく中で舌苔の掃除のことは親からも学校でも教わることはありません。
そこで今回は「歯科医師が教える舌苔の取り方」ということでまとめていこうかなと思っています。
- 舌苔ってなんなんだろ?
- 舌苔の取り方を知りたい
- 舌苔をとるときの道具ってどんなのがあるの?
このような疑問を持っている方などはこの記事を読んでいただければ悩みや知りたいことが全てわかると思います。
舌苔とは?
舌苔というのは、舌についた汚れのことを言います。
舌苔が多量についていると口臭の原因になるため、舌磨きをすることが推奨されています。
この汚れというのも色々種類があって、単純に食べ物のカスが溜まっているもの、虫歯菌や歯周病菌が固まって白くなったものなどの種類があります。
特に歯周病の方は舌苔がつきやすいといわれています。
舌苔の色は一般的には白色ですが、茶色いっぽい色や黄色い色のものまで様々あります。
重度歯周病の人の口臭は60%が舌苔からきていると言われています。
歯周病の細菌が定着しやすいのが舌だから、舌清掃は大事ですね!
舌のどこに舌苔ってつきやすいの?
舌は上のような構造になっていて、乳頭といわれる毛のようなものが無数にあるのが舌の構造です。
毛のような構造になっているので、汚れなどもそこに溜まりやすくなっています。
舌乳頭には味蕾と呼ばれる味を感じる器官があります。
味蕾を傷つけてしまうと味を感じにくくなることがあるので、舌ブラシのやりすぎは厳禁です!
上の図にある薄い黒で塗りつぶしてある場所が1番舌苔が溜まる場所になります。
舌ブラシなどで舌清掃をする際はこの部分を意識して舌ブラシを当てる必要があるので、しっかりと舌の構造は頭のなかに入れておくのが重要です。
人によって舌の形は違うので、舌の溝が深い人などは溝の深い部分に汚れが溜まると思うので、その辺は個人差があるね
舌苔の付き状態の判定
舌苔が全くつかない人はいません。
つまりどのくらい舌苔がついたら口臭に影響が出るのかを知っておく必要があります。
これを知らないと、舌苔が気になってしまって無駄に舌清掃をしてしまい、舌を傷つける可能性があるからです。
先ほどもお話ししたように、舌を傷つけてしまうと余計に口臭がきつくなったり、味覚に影響が出てしまうため注意が必要になります。
上記のように舌苔が舌の後方3分の2以上についている場合は口臭に影響があると言われています。
まずはこの状態まで舌苔がついていなければ正常の範囲内なので、特別なことはしなくて大丈夫かと思います。
舌清掃について
ここまで舌苔に関しての知識をある程度入れてもらいましたが、ここからは舌苔を取るための舌の清掃方法や清掃の目的などを話していければと思います。
特に日本人は口腔ケアに対する意識が非常に低いことが有名で、フロスや舌清掃の習慣がないことが多いです。
この記事を読んでいただく人が1人でも多く増え、日本人の口臭の減少に少しでも役に立てたら嬉しいです。
舌清掃の目的
舌清掃するのには主に4つの目的があると言われています。
- 口腔内清掃
- 口臭の予防
- 健全な味覚の保つ
- 間接的な歯周病の予防
①口腔内清掃
舌苔には無数の細菌が存在しています。
口の中は唾液で満たされているため、舌に細菌がいる状態だと口の中全体に細菌が行き届いていく環境ができてしまうため、歯ブラシだけでなく舌清掃が必要になります。
②口臭の予防
これは舌清掃後に口臭の原因であるガスの発生が少なくなるという研究結果が出ています。
後は重度の歯周病の方に関しては、歯石や歯垢が原因ではなく、舌苔が原因であることが60%も占めているという結果も出ています。
歯ブラシ<舌ブラシという人もいるくらい、海外では重要な口腔清掃のうちの1つです。
③健全な味覚を保つ
舌には味蕾という味を感じることができる器官があります。
舌苔があることによって味蕾が塞がれてしまい、味覚異常を起こすことがあります。
実際の患者さんでも舌苔が付きすぎて味覚が鈍くなってた患者さんもいましたね
舌清掃を習慣化してもらったら、あっさり治ったケースもありますよ
舌清掃をやりすぎると舌を傷つけてしまって、舌がヒリヒリすることがあります。
そうなると味覚を感じにくくなってしまうので、やりすぎは注意ですね!
④間接的な歯周病の予防
歯周病は歯垢や歯石のなかにいる歯周病菌が原因で進行します。
先ほども話したとおり、舌苔のなかには歯周病菌もいるので、舌苔を落とさないと口の中に歯周病菌がずっといることになります。
せっかく歯科医院で歯石を落としてクリーニングをしても、舌苔を落としていないと歯周病菌を少なくすることは難しくなります。
舌清掃のやり方
ここまでは舌清掃の必要性や目的を説明してきましたが、ここからは舌清掃のやり方や順番、注意点など説明していければなと思います。
【舌清掃のプロトコル】
- 1日1回が原則
- 朝の歯みがき前に歯磨剤なしで行う
- 鏡で分界溝の位置を確認
- 舌清掃を行う(分界溝から手前に向けて)
①1日1回が原則
これに関しては結構調べると出てくると思いますが、基本的に舌みがきは1日1回です。
何回もやりすぎると舌を傷つけてしまい、更に汚れがつきやすくなったり、味覚に以上を生じたりする可能性があるからです。
②朝の歯みがき前に歯磨剤なしで行う
就寝中は唾液の分泌量が減っているため、口の中が乾燥しやすい状態です。
乾燥している口の中は細菌が増殖しやすい状態なので、寝起きである朝が1番口の中の細菌数が多い状態です。
朝に舌みがきをすることが1番効果的だと言われています。
ただ絶対に朝じゃないといけないわけではないので、夜にしか時間がない場合などは夜に舌みがきを取り入れていきましょう。
歯磨剤はつけてしまうと舌を傷つける原因になるため、水に濡らした舌ブラシで舌清掃を行うようにしましょう。
舌清掃専用のジェルなどは使っても大丈夫です。
個人的には次亜塩素酸ナトリウムが成分として含まれている洗口剤などと一緒に磨くとかなりスッキリするイメージですね!
患者さんからのQ&A:歯みがきの前に舌ブラシをする理由はなんですか?
歯磨剤を使って歯みがきをしてしまうと、口の中に残った歯磨剤で舌が傷ついてしまう可能性があるからです。
③鏡で分界溝の位置を確認
有郭乳頭の後ろの境界線を分界溝といいます。
先ほどの舌苔が1番つきやすい部分というのを「自分で見て把握できる」ということが非常に重要です。
分界溝よりも奥に舌ブラシなどを当ててしまうと、嘔吐反射の原因になったり、喉が腫れたりする可能性があるので気をつけよう。
④舌清掃を行う(分界溝から手前に向けて)
先ほどの確認した1番汚れている部分から手前側に舌ブラシを動かしながら磨く。
上の図のように左右2回くらいに分けて舌清掃を行ってください。
回数は上から下に1回ずつで大丈夫です。
舌清掃に使う器具
ここまで舌清掃についてのお話をしてきましたが、ここからは舌清掃をするための道具についてお話していこうと思います。
歯ブラシで舌清掃をする方もいますが、基本的には歯ブラシよりも舌ブラシの方が毛が柔らかいことが多いので、舌ブラシを使用した方がいいです。
歯ブラシをそのまま使用すると、汚れを舌にこすり付けるようなものなので、器具は分けて使いましょう!
舌ベラと舌ブラシの比較
舌清掃には主に2種類の磨くための器具があります。
舌ベラと舌ブラシが代表的なものになります。
舌ベラ | 舌ブラシ |
---|---|
・舌を傷つける可能性がある ・舌の真ん中の清掃が難しい ・乳頭の間の清掃が難しい | ・ソフトな舌触り ・舌の真ん中の清掃ができる ・乳頭の間の清掃が可できる |
上の図を見ていただくと一目瞭然ですが、舌清掃には舌ブラシを使うのが効果的になります。
今後市販で売っているものや、歯科医院で取り扱っているものなど使用感などレビューも載せていくつもりなので、楽しみにしていて下さい。
舌清掃における補助用品
舌ブラシに補助的に使うものとして、舌清掃用のジェルや洗口剤が挙げられます。
それぞれ以下のような働きがあると言われています。
- 舌清掃用のジェル
-
・ジェルに含まれている成分で舌の汚れをからめとってくれる
・舌への刺激を抑えることができる - 洗口剤
-
・洗口剤に入ってる消毒成分で、舌の表面の細菌を殺菌してくれる作用がある
僕個人的には舌みがきをする前に、次亜塩素酸ナトリウムを希釈している洗口剤でゆすぐようにしています。
かなりスッキリしていい感じになりますよ!
ちょっとした時間でできる裏技紹介
ここまでは一般的な舌苔のとり方について説明をしてきましたが、ここからは少し変わった方法で舌苔を取れる裏技を解説していこうと思っています。
- パイナップルを食べる
-
・パイナップルに含まれている「ブロメライン」という成分が、舌苔の正体であるタンパク質を分解してくれる働きがあると言われています。
- 舌を口の中で動かして唾液を出す
-
・唾液の中には自浄作用と言って、口の中を綺麗にする作用があります。
舌を動かして、唾液腺を刺激することによって唾液の分泌量を多くするという方法です。
この他にも論文などで裏技的な方法を見つけたら随時更新していきます。
終わりに
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
舌苔に悩んでる方の手助けになれれば幸いです。
また何か分からないことや、質問などあればご連絡いただければ随時返信と記事の更新を行っていこうと思いますので、これからもよろしくお願いします。
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